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学ぼう <江戸東京の文化> そして、未来へ

  

江戸名所図会を歩く

 巻之二、天璇(てんせん)の部の始まりは北品川の東海寺からです。沢庵和尚の為に家光が創設したお寺も明治維新ですっかり没落してしまい、今では見る影もありませんが、墓地は見どころがあります。墓マイラーの私としては、境内よりもこちらの方をじっくり探索しました。今回のルートは北品川宿近辺なので、四宿の見学会で訪れた方も多いと思います。図会には載っていない見どころも多い地域です。荏原神社では境内の寒緋桜が満開で、驚きました。訪れたのは2月の末、まだ他では咲いているのを見ていなかったので、なぜここだけこんなに早いのか不思議でした。

【取材】歩いた人(文・写真):広報部会・中村貞子


その13 [萬松山東海禅寺から貴船明神社]

挿絵:長谷川雪旦     ▲品川牛頭天王御輿洗いの図


より大きな地図で 「江戸名所図会を歩く」 13【萬松山東海禅寺から貴船明神社】 を表示
所要時間:見学時間を除いて歩く時間は約1時間、距離にして約3キロほどです。京急新馬場駅を基点にしています。
京浜急行新馬場駅―5分―東海寺―6分―東海寺大山墓地―7分―品川神社(牛頭天王社)―12分―清水横町(磯の清水)―1分―問答河岸―12分―利田神社(洲崎弁天社)―7分―寄木神社(寄木明神社)―3分―品川橋(品川驛/中の橋)―2分―荏原神社(貴船明神社)―5分―京浜急行新馬場駅
東海寺の庫裏の屋根の上にさらに小さな屋根が・・・調べたら「越屋根」というものであった。 東海寺大山墓地に向かう。澤庵和尚の墓。図会の挿絵に描かれているのと同じ。
(番外)鉄道の父、井上勝のお墓の向かいにあった真新しいお墓にはお花がいっぱい。昨年亡くなった島倉千代子のお墓であった。 賀茂真淵の墓地。この鳥居が目印。
左側の墓石には「賀茂縣主大人墓」とあり、図会の挿絵にもこの墓碑が描かれている。(写真選択→拡大)
少林院 林泉 縣居大人墓 南郭先生墓 図会の挿絵に前出の賀茂真淵の墓と並んで描かれている服部南郭の墓。今は離れた場所にある。
「少林院 林泉 縣居大人墓 南郭先生墓」の部分拡大
並んで立っている賀茂真淵と服部南郭の墓。写真と同じ墓石がわかる。
品川神社の昇り龍と下り龍の鳥居。この階段を上ると途中左手に富士塚の登山道がある。 品川神社富士塚頂上からの眺め。往時はさぞやの絶景であったろうなぁ〜。
品川神社にはめずらしい備前焼の狛犬があった。 利田神社本殿脇にある鯨塚。由来が刻まれている。
寄木神社全景。賽銭箱の裏菊紋が目についた。 裏菊紋
木造の拝殿に続く本殿はめずらしい石蔵造り。本殿の扉の内側には左官の名工、伊豆の長八の鏝絵がある。 品川橋から鎮守橋へ。向こう側に見えるのは荏原神社。あの咲いてる花は梅か??
2月の末、まだ他ではまったく咲いていなかったのに、もう寒緋桜がほぼ満開になっていた。この木は荏原神社の御神木と書かれていた。 厳かな佇まいの荏原神社。拝殿向拝の上部にある彫刻が見事。拝殿屋根の左右には龍が首を伸ばしているのが見える。

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