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学ぼう <江戸東京の文化> そして、未来へ

  

江戸名所図会を歩く

 今回より担当が変わると共に、巻之三、天璣(てんき)之部に入ります。歩き始めの日吉山王神社(現・日枝神社)は将軍家の産土神(うぶすながみ)であるとともに、天下祭といわれた山王祭により江戸市民に親しまれていました。ここは江戸城にほど近く、周辺に大名屋敷が数多くあった場所です。また、この辺りは地形の高低差が大きく、至る所に坂があります。
 歩いたのは桜が満開を迎えた3月末で、花見と坂歩きを楽しみながらの名所巡りとなりました。

【取材】歩いた人(文・写真):広報部会・菊池真一


その20 [日吉山王神社から清水坂]

   挿絵:長谷川雪旦  ▲日吉山王神社(ひよしさんのうのじんじゃ)

所要時間: 歩く時間と見学時間を入れて全行程2時間ほど。
東京メトロ溜池山王駅―5分―日吉山王神社(日枝神社)―2分―成田下総守長泰の旧地(衆議院第一議員会館)―15分―平川(平河)天満宮―3分―貝坂―10分―心法寺―5分―清水坂(紀尾井坂)―2分―(番外)清水谷公園―6分―富士見坂―3分―駒井小路付近(旧永田町小学校)―1分―東京メトロ永田町駅
日枝神社稲荷参道。朱塗りの鳥居がトンネルのように続く。 末社の山王稲荷神社。鳥居と桜の色の対比が鮮やか。
本社拝殿前には雌雄の神猿が鎮座している。 愛嬌のある雄猿。
雌猿に抱かれた小猿が可愛い。 山王鳥居から見上げた石段(男坂)と随身門。
成田下総守長泰の旧地跡に建つ衆議院第一議員会館。 平河天満宮の銅鳥居は千代田区内最古のもの。
境内には石牛がずらりと並ぶ。 常磐津節の岸澤右和佐の門弟により奉納された撫牛(なでうし)。
貝坂の途中にあった謎の道標。「右は京道 左は伏見」と読める。何故ここに? 千手観世音が安置されていた心法寺だが……
寺の説明板には千手観世音のことは何も書かれていない。(写真選択→拡大) 境内にある延宝4年(1676)鋳造の銅製梵鐘。
図会では清水坂と書かれている紀尾井坂。 紀尾井坂下の交差点にある清水谷の標示杭。
清水谷公園の池には桜を楽しむ人たちの姿が。 弁慶橋から眺める弁慶堀の桜も満開。
赤坂御門跡の石垣。この先が富士見坂になる。 富士見坂上の駒井小路辺りにある旧永田町小学校。昭和12年(1937)竣工のモダンな校舎が目を引く。

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