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学ぼう <江戸東京の文化> そして、未来へ

  

江戸名所図会を歩く

 今回で巻の五が終わります。太田道灌ゆかりの稲付城跡から荒川を越えて川口まで到達して、また王子に戻ってきます。長丁場なので、私は2回に分けて歩きましたが、途中電車を利用すると1日でも可能です。各名所の間の距離はこれまでよりも長めとなるので、ちょっとハードです。

【取材】歩いた人(文・写真):広報部会・中村貞子


その59[自得山静勝寺から若宮八幡宮]

   挿絵:長谷川雪旦  ▲川口善光寺

所要時間: JR赤羽駅(3分)静勝寺(13分)赤羽八幡神社(17分)「川口の渡し」跡(岩淵渡船場跡)(13分)川口善光寺(12分)JR川口駅―乗車時間9分―JR王子駅(13分)西福寺(17分)清光寺(7分)紀州神社(10分)若宮八幡神社(16分)JR王子駅
赤羽駅南端から旧岩槻街道に出ると眼前にこんもりとした森がみえる。
石段下に稲付城跡の石碑。
階段上に説明板。(写真選択→拡大)
階段を上りきると正面に見えるのが、太田道灌の坐像を安置した厨子を納めた御影堂。 御影堂の右手に静勝寺本堂、隣は弁天堂。
赤羽駅に戻って師団坂を上っていくと、ガード下に赤羽八幡神社の入り口を示す看板が。 新幹線のガードをくぐると、向こうに鳥居が見える。
急な石段を上って正面に見える赤羽八幡神社。高台の境内には古峯神社、北野神社など多くの末社もある。 ここは新幹線が神社の下を通るというので有名な場所。他にもたくさんの電車の行き来を見られるので、鉄道ファンにはこたえられない場所らしい。
社務所前から境内を見下ろす。社務所は一段と高いところにあって、新幹線はその下を抜けて行く。 これは社務所の裏から師団坂に行く車用の坂道。ここからは鳥居の間を新幹線が通る様を見られる。
師団坂通りから国道122号を行く。新荒川大橋の近くで見つけた石碑。
新荒川大橋は左手のすぐ先。(写真選択→拡大)
まず、新河岸川を渡る。桜並木が見事。
新河岸川を越えて左に50mばかり行くとこの説明板が立っている。(写真選択→拡大) 「川口の渡し」跡から見る現代の風景。かろうじて川口善光寺の屋根だけが見えるが、高層マンション群に埋没している。
荒川を渡りきって左方向へ。ほぼ土手の上に立つ川口善光寺。なんとも殺風景だが、屋根の宝珠と弘法大師像でかろうじてお寺の雰囲気。 広大な新しい墓地が整理されたようで、古いものをまとめた一画があった。
川口駅まで歩いて電車に乗り、王子駅から西福寺を目指す。
現れた極彩色の山門、入り口側左右には仁王像、境内側には風神雷神像が立つ。
庭園風の境内には金ピカの阿弥陀如来が。戦災で消失した六阿弥陀1番の像と同形同大であるという。
隅田川に架かる新田橋近くにある清光寺。 こちらは質素な趣。 清光寺本堂。この左手に開基豊島清光の供養塔がある。
本堂手前左の豊島清光の供養塔。 本堂の左前には説明板が。一度見たら忘れられないユニークな顔立ち。(写真選択→拡大)
紀州通りに戻って、紀州神社へ。 紀州明神社と呼ばれていたことを示す碑が立っていた。
紀州神社から巻の五の最終地、若宮八幡宮をめざす。豊島中央商店街をまっすぐ南下し、大いに迷って、ようやく児童公園へ。 「若宮八幡神社」の額をかかげたこの質素な建物は鞘堂のようだ。 中をのぞくと、若宮八幡宮本体が安置されていた。

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