本文へスキップ

学ぼう <江戸東京の文化> そして、未来へ

  

見学会


再訪 広重『名所江戸百景』周辺探訪―その1(王子周辺)―

 広重が『名所江戸百景』で描いたと思われる場所とその周辺を巡る人気企画が、再び登場です。その第1回目が10月18日(日)に王子で行われました。飛鳥山・音無川・王子権現・王子稲荷など見どころ満載のコースです。前日いっぱい降り続いた雨も上がり、曇り空から時折日が差す好天の下、名所巡りを楽しみました。(所要 約3時間)

【取材】文・写真:広報部会・菊池真一

この見学会の詳しい記事は『えど友』118号(1/1発行)に掲載されます。


王子駅から階段を上って飛鳥山公園へ向かう。 飛鳥山を桜の名所とした徳川吉宗を顕彰した「飛鳥山の碑」。
飛鳥山の頂上は25.4mと愛宕山に次ぐ高さ。 「飛鳥山北の眺望」絵には花見の様子と筑波山が描かれている。
絵の描かれた方角を見るが、筑波山は見えない。 「王子音無川堰埭 世俗大瀧ト唱」絵には音無川(石神井川)の石堰や飛鳥山の桜が描かれている。
絵を描いた付近の石神井川跡。現在は音無親水公園になっている。 正受院にある北方探検家・近藤重蔵の甲冑姿像。
正受院の不動堂。この裏手辺りの崖に不動の滝があった。 「王子不動之瀧」絵にはまるで大木のような大滝が描かれている。
「音無さくら緑地」はかつての石神井川蛇行の跡地。 「紅葉寺」として知られた金剛寺。かつて寺内には松橋弁天(岩屋弁天)があった。
境内には約300年前の風神・雷神像が今も残っている。 「王子瀧の川」絵には松橋弁天の洞窟や、王子権現への近道となる松橋が描かれている。
こちらも蛇行跡の「松橋もみじ緑地」。正面左の崖下辺りに松橋弁天の洞窟があった。 行きと反対側の道を戻る。護岸壁がそびえ、対岸は全く見えない。
豊島氏が熊野の若一(にゃくいち)王子を勧請した王子権現(現王子神社)。 境内にある関神社は「髪の祖神」と呼ばれる蝉丸法師に因む。毛髪を供養した「毛塚」もある。
「関東の稲荷総社」として人気を集めた王子稲荷の拝殿。 「王子稲荷の社」絵は拝殿の脇から鳥居の方向を眺めたもので、茶店の屋根や白梅が描かれている。
境内には狐がすんでいたといわれる狐穴が残っている。 「王子装束ゑの木 大晦日の狐火」絵は「装束榎」と狐火にまつわる言い伝えに基づいている。
右手のバス停辺りに「装束榎」と呼ばれる榎の大木があった。 後継ぎの榎が御神木となっている装束稲荷神社。

バナースペース

江戸東京博物館友の会

〒130-0015
東京都墨田区横網1-4-1

TEL 03-3626-9910